2020-05-28

オンライン自習室を振り返り(第1週目)

HOME STAY中、子どものために久々にフルーツ盛を作ってみた吉田です。

出来栄えは、残念ながら見ての通りです。

学校休校中の取り組みとして5月中に実施した「オンライン自習室」が27日に無事終了しました。

朝9時や10時から始まったこの自習室には、小中高の塾生たちがそれぞれの課題や宿題を終わらせるために同じ時間にオンライン上で会し、普段は顔を合わす機会のない他教室の塾生たちと学習に励みました。実施を決めた際には時間に余裕がないこともあり短期試験運用を行った後、見切り発車的に正式運用へ突入しましたが、画面越しに見る塾生たちの真剣さが回が進むごとに高まり、この塾生たちの頑張りが初の試みとなったオンライン自習室を成功へと導いてくれました。塾生の皆さん本当にお疲れ様、そして参加してくれて本当にありがとう。

 

ところで、私はこのオンライン自習室で塾生たちに身につけて欲しいスキルを欲張っていくつも準備して挑みました。日ごとに、または週ごとにその時に習得して欲しいスキルを説明して、その習得法や必要性なども幾度も説明しました。何のためか分からずスキル習得に取り組んだところでまともに身につくはずもなく、塾生自身が「なるほど!」と思えるように何度も何度も同じ話を繰り返し、自発的に習得しようとする意識を持たせるよう試みました。

 

まず第1週目には、【PDCA学習法】【学習時間の使い方】の習得を目指し指導しました。

学習においてのPDCAは簡単に表すと、plan「学習計画」、do「演習」、check「答え合わせ」、action「解きなおし」となります。

Pでは毎時間画面越しに取り組むべき課題を一人ひとりチェックして、今すべき学習であるか否かを判断しました。ここでは学習の優先順位にこだわり、学校の課題が多々残っている中で他ごとに着手することのないようにしました。学校に提出するものほど早い時期から少しずつ取り組み、余裕を持って終わらせて提出期日までに見直しを行うようにして欲しいからです。提出物の精度は評価として内申点に表れます。定期テストの点数だけで内申が構成されているわけではありません。提出期日直前に慌てて終わらせた課題はあくまでも終わらせただけであって、それは単なる作業です。学習とは言えません。作業で仕上げた課題は評価すべき出来になっていない上に、知識として頭に残ることが少ないためです。よって、まず第1週目には学校の課題を中心に取り組む流れを作りました。

 

Dでは自習で行う演習と、授業で行う演習の違いについて説明しました。同じ演習といっても目的は異なり、自習における演習は<一度学んだことの理解度を高める><基礎(計算力や語彙力)を定着させる><自力で行える暗記物に取り組む>等に時間を費やします。テクニカルな問題などは、塾での授業に取り組めばよく、自習中の演習は“できた!”という成功体験を積み上げる場、自宅での学習習慣を身につける場、と考えています。だからサクゼミから出る宿題に難問が含まれることはほぼありません。自力で解けない問題を目の当たりにして、宿題に取り組むことがいやになってしまっては意味がないからです。サクゼミでは事前に授業ページと宿題ページを計画的に仕分けしていて、「授業がこの問題で終わってしまったから続きは宿題」、を私は認めていません。宿題にもできる問題であったのであれば話は別ですが、基本的には授業で残った問題が時間のかかるものであったり難問であったのならば、それは次回の授業で講師といっしょに取り組めばよいのです。授業での演習と、自習での演習は別物と考えるように提案しました。

 

Cは難しい工程です。授業中は講師が答え合わせをして改善すべき点を上手に指摘しますが、自習などでの答え合わせは自分自身で行う必要があります。答え合わせのない演習は成果も生みづらいのです。「この問題は解ける!」と自信を持つこともできず、「この問題は勉強しなおさなくては!」と気を引き締めることができないので、成果に結びつかない結果となります。自分の出来不出来を正しく精査することで、自信と課題の両面を把握することができるようになり次の学習につながります。間違ってる問題にも〇をつけるような答え合わせの仕方をせず、少しだけ自分の答えを疑って見てみると、ちょっとした漢字の間違いやスペルミス、符号の間違いなどに気づくことができます。自信を持って記入した自分の解答に対しての間違いに気づくことは本当に難しいことですが、だからこそこれができるようになってほしいと思います。

 

Aまで進められるかは【学習時間の使い方】にも関係します。チャイムが鳴るまで勢いに任せて演習を進めると、答え合わせの時間も解きなおしの時間も得ることができず、解きっぱなしで終了してします。正しい学習法は、前項で見つけた課題(不正解だった問題)に再チャレンジして克服し、この時間に見つかった課題をこの時間内で終結させることです。【学習時間の使い方】を身につけないとなかなかこのAを行う時間を確保できず解きっぱなしを繰り返す、これが勉強している割には成績が上がらない正体の一つです。

 

1週目では終了10分前に声がけを行い、そのタイミングで答え合わせや解きなおしにチェンジする練習をしてもらいました。毎回毎回10分前に声をかけました。【学習時間の使い方】を体内時計を育てて習得させたかったのです。2週目になると、終了10分前に塾生から「時間なので今から答え合わせをします」と声を発してくれるようになりました。

塾生の皆さんは、【PDCA学習法】【学習時間の使い方】にまだ何か手ごたえを感じることはないかもしれませんが、やったことの成果は必ず出ます。そしてこの成果を短期間で、かつ確実に手中に収めるために、2週目には【継続すること】の大切さについての指導を自習に盛り込みました。

 

2週目の振り返りは次回にして,そろそろ1週目を締めくくります。

 

<おまけ>

言い訳ではありませんが、メロンとイチゴがあればもうちょっと何とかできたかな?

 

 

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